スキマバイト系と臨配業を比較してみた!?またメルカリハロが撤退した原因をタイミーとの違いで分析してみました。

臨配業とは「個人事業主(フリーランス)を請負契約で紹介・あっせんし、手数料を得る」事業は、日本標準産業分類上は「インターネット附随サービス業(391)」 に該当し、法的には「仲介・あっせん業(職業紹介業には非該当)」 となります。

モデル主な代表例法的分類備考
①マッチングプラットフォーム型(個人が企業と直接契約)タイミー、メルカリハロ有料職業紹介業(+インターネット附随サービス業)双方をマッチングし、契約は利用者と企業の間で成立。アプリは紹介手数料を得る。
②派遣型(自社が雇用して派遣)スタッフサービス、フルキャスト労働者派遣業登録者は一旦派遣会社と雇用契約を結び、派遣先で働く。
③求人広告型(掲載料モデル)タウンワーク、バイトル広告業掲載料のみでマッチングには関与しない。
④業務委託マッチングランサーズ・クラウドワークス・ココナラ、臨配業インターネット附随サービス業(情報通信業)双方をマッチングさせ、報酬(手数料)を受け取る。

ビジネスモデルに細かい違いや法的な制約はありますが、①、②、④に関しては、企業と労働者を仲介して、収益を得るという部分では大まかな部分は一緒です。

スキマバイト「メルカリハロ」がサービス終了

メルカリは「メルカリ ハロ」を2025年12月18日に終了すると発表しました。24–25年度にかけて当該事業で約59億円の損失が出ていたとの報道もあります。

これで益々スキマバイト市場は「タイミー」の1強になることが予測されます。

失敗要因を「タイミー」との比較で分解

1) 需要側(企業)の立ち上げ:フィールドセールスの差

  • タイミー:従業員1,000人超のうち約600人が営業。全国拠点で現場に入り、募集設計・運用マニュアル作成まで伴走。これは新規参入が短期に模倣しにくい参入障壁になっている。

  • メルカリ ハロ:メルカリの巨大ユーザーベースを活かした“プラットフォーム起点”の拡大に重心。登録は急伸したが、現場での募集運用の立ち上げ・定着は相対的に弱く、募集量(需給の“需”)が細いままになりやすかった。結果として、登録者は多いのに実稼働が伸びないというミスマッチが生じた。2024年の就業実績はタイミー約1,805万人に対しメルカリ ハロ約94万人(約19倍差)。

2) マッチング品質KPI(稼働率・再訪・無断欠勤)の差

  • タイミー:稼働率86%、リピートワーカー率64%、無断欠勤率約0.1%を公開(24年10月時点の開示資料)。“人がちゃんと来て、また来る”という安定供給を数字で示し、手数料30%でもコストパフォーマンスを体感させた。

  • メルカリ ハロ:同等の信頼KPIを市場に浸透させる前にスケールに失敗。実稼働が薄い→レビューや再訪データが貯まりにくい→さらに安定供給で見劣りという負の循環に陥った可能性が高い(就業実績の大差とも整合)。

3) 料金(テイクレート)と“価値の出し方”

  • 両社とも基本30%(給与+交通費に対する事業者手数料)。タイミーは当初からこの水準で、高い充足・低ノーショー・運用伴走という“対価”を明確化。

  • メルカリ ハロは普及期に手数料無料キャンペーンで拡大→2025年4月に30%へ有料化。需要側(企業)の価格感度が露呈し、募集数が頭打ちに。運営側は「想定内」と説明するが、実際には“価値の内実(充足率・再訪・伴走)”とセットで価格を受容させる前に価格に踏み込んだため、結果として量と質の両面で逆風になった。

4) ネットワークの“厚み”と産業別の深耕

  • タイミー:登録ワーカー累計1,000万人、登録事業者数15.9万・事業所33.5万拠点(24年末)。介護など有資格領域での機能実装(資格証回収など)も進み、業界別の勝ち筋を作った。

  • メルカリ ハロ:登録者は1,200万人まで伸びたが(25年6月時点報道)、“登録”を“稼働”へ変換する産業別攻略・機能深耕は相対的に途上。登録≠流動性の典型例となった。

臨配市場の動向について

新聞業界の衰退に伴い、臨配市場も今後衰退していくことは確実です。

昔ながらの①仲介する場がない(HPやサイトがない)②料金が明確ではない ③最新の顧客リストを持っていない ④営業に力を入れていない(そもそも依頼を待つばかりで営業すらしていない)という臨配団は確実に淘汰されていくでしょう。

CHANGEの今後の取り組みについて

メルカリハロ撤退要因のひとつとして、タイミーとの大きな違いは、顧客側に対していかに営業に注力してきたかの違いが大きな原因です。

※募集を集めるために、いかに自社サービスを利用してもらえるか、直接現場に営業マンを投入して、顧客の理解を得る⇒結果的に募集が増える⇒稼働率が上がる⇒リピート率が上がるという好循環を生み出しています。

臨配業も同じで、臨配の数だけ多くても稼働しなければ意味がありません。

CHANGEでは今後様々な手法を使って、販売店への営業に注力していき、臨配市場1強に向けて真面目に取り組んでいきます。

臨配市場も今後衰退していくことは確実ですが、但し臨配の仕事が完全になくなるわけではなく、1社独占又は数社による寡占状態になることが予測されます。

「フィールドセールス(Field Sales)」とは、
顧客の現場に直接出向いて営業活動を行うスタイルのことを指します。
簡単に言えば、「対面で提案・交渉・導入支援まで行う営業」です。